社会人腐女子の読書の行方
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さよならソルシエ -創作の醍醐味-

さよならソルシエ 1 (フラワーコミックスアルファ)


炎の画家、ゴッホの弟の物語。

史実がはっきりしているものを、虚実取り混ぜ描き出すというのは実に難しいことだと思います。
これをネタバレして書くのはもったいない。

と思うので、書けないんですが。

尊大不遜、そんな印象のゴッホの弟の、弟であるが故のプライドと愛情と、コンプレックスと…
ここまで書いた時点で読んだ瞬間の衝撃が軽減しそうでもったいない気がしてしまうんですが、

画商・テオドルス・ファン・ゴッホの圭角の様、駻馬っぷりが一つの見所、
そして兄弟愛のあり様がもう一つの見所。


傲岸なぐらいに自信家で実行力に満ちた男が時代を切り開いてゆく、そんな話は大概好きです。
ぶち当たってもぶち当たってもそれを覆していける力強さ、何より意志のきらめきっていうのは実に魅力的。
そんなテオの姿と対照的な兄・ヴィンセントとの対比の仕方、
魔術師(ソルシエ)と弟を表現した作者の意図が、最後の最後にズドンと伝わってくる感じ。

変な例えですけれど、これの読後感、ヘッセの車輪の下を読んだ時の読後感に似ています。
(私の場合。)


両片思いに似た切なさと高揚感と、世紀末パリを舞台にした変革の風が一人の人を通して伝わってくる。
女性が、あるいは女性向けに描いたマンガや小説は、この当たりの描写の鮮烈さが堪らない。
カタストロフィーの瞬間を感じる、そんなマンガの一つでした。


あ~、読かえそ。


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